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より「ゆるく」立体物で遊びます

HGUC ムーンガンダム レビュー と 次世代フォーマットと成り得る月を背負う機体

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 宇宙世紀外伝漫画「機動戦士MOONガンダム」より、ムーンガンダムをレビューします。

あまり注目してはいなかったのですが、コレはとんでもないガンプラですよ……!

 

 

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「白ランナーは二色あるのですが、二色と気が付いたのは組み立て中でした……」

 

 

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「コバルトブルーなランナーは光を通しにくいようで質感が良い」

 

 

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「集光樹脂……ではなく、スモーククリアレッドな複雑な色合いのクリアパーツ」

 

 

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「カメラアイはクリアかグリーンの二色から選択できる……」

 

 

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「ムーンガンダム、出撃」

 

 最初は何かの間違いかと思ったのです。

 

箱の中にシールが入っていない……

 

入れ忘れ? あれ? 説明書にはシールって書いては……

 

そう、ムーンガンダムはまさかのシールレスキットだったのです。

 

 

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「背負っているサイコプレートの白い面も細かいディティールが」

 

 更に、ポリキャップを廃したポリキャップレスキットでもあります。

 

内部設計は半ばリアルグレードであるかのような簡易フレーム構造を採用し、ハイグレードでありながら白の装甲色を二色に分けるなど、キットとしての内容はもはやHGを越えています。

 

さて、シールはないのですがカメラアイ(目)はどうやって再現しているのでしょう?

 

 

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「目の周りの黒は影で再現だ!」

 

 カメラアイの周りを深く彫ることで影を作り、黒く見せている……!

 

新機軸! と言いたい所ですが、ガンダムAGEシリーズで展開していた「アドバンスドグレード」で考案・採用されていました。

 

技術としては素晴らしく、見た目にも破綻はないのですが、設定上カメラアイの周囲は空洞なのではなく黒いパーツが存在しています。

 

この処理そのものは面白いのですが好きとキライは分かれる部分ではないでしょうか。

 

とはいえクリアのパーツも付属しており、どちらも少々の塗料でいつもの感じに仕上げる事も出来ますのでご心配なく。

 

 

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「一旦落ち着いて付属品の確認を。スタンドが丸々一個付属、オトク!」

 

 逆襲のシャア前夜の機体ということでHGですが大型キットです。

 

その分組み立ても大変かと思ったのですが、練り込まれた設計でサクサクと組みあがってきます。

 

HGリーオーで垣間見た無駄を省いていく精神がムーンガンダムにも息づいているようです。

 

 

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「可動も優秀、肩関節に注目」

 

 宇宙世紀の機体は、ことさらリアルロボットであることを意識してか、最新シリーズのガンプラに比べると可動範囲が基本から大きく逸脱しないことが多いと感じます。

 

特に外伝作品のガンプラは保守的な傾向があると思いますが、ムーンガンダムは全力投球です。

 

肩の引き出し関節で大きく跳ね上げることができますし、股関節も前にせり出すギミックが仕込まれています。

 

 

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「脚部バーニアパーツも展開可能、ホントにリアルグレードみたいだな……」

 

 足裏の肉抜きはあるのが普通ですが、HGUCムーンガンダムには無し。

 

各部のバーニアは勿論、肩のバーニアの黄色まで色分けされている力の入れようです。

 

脚部に顕著ですが、グレーのフィンをきちんと色分けしているので間延びした印象を回避できていますね。

 

 

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「サザビーっぽいビームライフル」

 

 ムーンガンダムはサザビーの元となる機体……という触れ込みなのですが設定はえらく込み入っています。

 

元々サザビーのプロトタイプであったバルギルに、偶然拾ったガンダムタイプの頭とサイコプレートを取り付けた機体、それがムーンガンダムです。

 

と説明書にも書いてあるのですが、ではバルギルの元の頭はどこにやったんだ……?

 

マジメに考えると逆襲のシャア時代のサザビーの設定と接触しそうな気がしますが、この漫画ではそういう設定だと思うくらいが平和かもしれませんね。

 

 

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「サザビーっぽいビームトマホーク」

 

 背中の真ん中から引っこ抜く豪快なビームトマホーク。

 

写真だと分かりにくいですが、ビームトマホークの柄も二色の白パーツで構成されています。

 

柄は太めで手の中でクルクルと回ったりせず、ガッチリと保持できます。

 

 

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「この接地性! 背負いものがあるのに普通に立てるのもスゴイところ」

 

 ポリキャップを採用していないので、各関節はプラの摩擦で保持する状態です。

 

その為、軸が太いところほど保持力が強く、サイコプレートを背負った状態でも結構普通に立つことができます。

 

珍しい構造の足首で接地性も良好です。

 

 

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「サザビー……っぽくないが、バタフライエッジ展開!」

 

 

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「多分だがこういう感じに使う」

 

 何か急にイロモノ武装をねじ込まれた気もしますが、腕からバタフライエッジを展開し、ブーメラン的に使うことができるようです。

 

「後のビームトンファーの元となった……」みたいな意味合いですかね?

 

見た目の面白さはともかくとして、ビームエフェクトまで含めて凝った仕掛けになっています。

 

 

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「サイコプレートをシールド(?)のように腕に装備することも可能」

 

 格納しているバタフライエッジを取り外し、ジョイントパーツを介してサイコプレートを取り付けることができます。

 

また、サイコプレートを懸架している固定アームは可動式のものに取り換えることができます。

 

 

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「ギミックの塊みたいな機体だが、案外オーソドックスなスタイルが似合う」

 

 スタンドも付属しているので、ある程度の無茶なポージングや展示にも対応できますね。

 

三日月のサイコプレートはケレン味がきいていて魅力的ですが、ミステリアスな機体の本領発揮という感じで分離状態で飾るのも捨てがたい、オトクな悩みも付いてくるガンプラでもあります。

 

 

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「サイコプレート、展開……」

 

 

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「行け、サイコプレート!」

 

 ガンプラはコミックスに先駆けて登場しているのでまだ読めていませんが、一体ムーンガンダムがどういった活躍をするのか期待しています。

 

またストーリー原案が「ガンダムUC」と同じ方ということで、プロの小説家による物語にも注目していきたいと思います。

 

 

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「月の光が映し出す」

 

 全てにおいてトップクラスの色分け、可動、ギミック、何よりその進化した設計でHGシリーズに一石を投じる内容となったHGUCムーンガンダム。

 

効率的でありながらリアルグレードを思わせるようなその作りは、試験的に次の時代を先取りしているかのようです。

 

月と未来を背負うこのガンプラ、ぜひ組み立てて下さい。

 

以上「HGUC ムーンガンダム レビュー と 次世代フォーマットと成り得る月を背負う機体」でした。

 

 

Amazonではコミックスに限定で設定資料が付くようです、私は当然発注済み!