トランスフォーマースタジオシリーズより、シャドウレイダーをレビューします。
一大シリーズとなった映画トランスフォーマーに登場するキャラクター達を新規造形でラインナップしていますが、その中身も時代に合わせて変化してきているようです。
「近頃はブリスターパッケージではなく箱に入っている」
「とても簡素なキャラクター説明がパッケージ裏に」
「改めてまずはビークルモードから」
「背後から見ても破綻なし」
「車種はランボルギーニ アヴァンタドールLP700-4クーペ」
「変形するのにこの薄さ」
「当然ながら継ぎ目は仕方のない部分」
「かなり投げやりだが武装をマウントできる……まぁTF世界では日常的な処理」
「それではトランスフォーム!」
「ギゴガゴゴ」
「トランスフォーム完了」
「背後から、背負いものがデカく見えるが、この人はそれでも常識的な部類」
さて、トランスフォーマーの歴史を語ろうと思うと古のオモチャ変身サイボーグとかまで遡らないといけなくなるので、ここではシャドウレイダーが出演したロストエイジ前後のお話を……
「完成品トイ、その上で変形するとは思えぬこの造形を見よ」
シャドウレイダーはロストエイジに出演したとパッケージ裏に書いてありますね。
いや出演してないから……!
それは言い過ぎとしてもオレンジのランボルギーニに変形するシャドウレイダーとか出てないから!
ロストエイジよりって、たぶんロックダウンの宇宙船の中にいた一般兵がシャドウレイダーだろ!?
「あの車のどこにこんな骨太ディティールが詰まっていたの気になるだろう?」
そもそもこのシャドウレイダー、別のTFであるロックダウンのリデコなのです。
首から下はロックダウンと同じで……いや待て、シャドウレイダーのマスクそのものは映画で装備していたよな……
あー、まとめるとオモチャとしてはリデコなのですが、全体のデザインとしては色以外は映画のロックダウンと一緒ですね。
「武装は腕にかぶせるような形式で、劇中の腕が変形している感じを再現」
等々、トランスフォーマーのトイは首から上が違ったり色が違うだけで別人になったり、たまに姿全部違うのに同一人物である事があり、キャラクターを追っかけると混乱をきたすという特徴があります。
あまり細かく考えず、気に入ったTFを摘まむくらいが丁度いいのはないでしょうか。
「当然ながら武装は腕の外側に装備できる。そしてスタンドにも対応」
実写映画トランスフォーマーも息の長いシリーズになり、合わせて展開されるトイもそれぞれ特徴的なものとなっています。
「リベンジ」のトイで変形の複雑さや劇中再現度を極め、それ以降は他のオモチャと同様にコストカットを意識したものとなっていました。
映画以降も色々な展開がありましたが、スタジオシリーズは中でもバランスに優れていると感じます。
「ところで厚紙製のスタンドが付属、これは新しい取り組み」
塗装部の減少や関節の簡略化など、不満に思う部分が目立っていたこれまでと比べると、スタジオシリーズは不満点を目立たせない出来になっています。
近年の簡略化で言えば腕関節等は顕著な例ですが、関節部付近にディティールを集中させてカバーしています。
また、映画シリーズ特有の細かい生物的な造形で物足りないと思わせません。
「もともと可動がウリではないが、必要なポーズは再現できるように進化している」
一昔前は「変形難易度」というものもあり、フクザツかつオモシロイ変形工程を楽しむ遊びもあったのですが、最近はそれは採用せず。
変形工程を簡略化する事で、必要なパーツと分割を減らして、浮いた余力を別の部分に回しているように見えます。
「シャドウレイダーは見た目通り、質実剛健なトランスフォーマートイである」
モチーフとなったビークルに変形でき、それでいてロボットモードのプロポーションと可動を維持する、というのは言うほど簡単ではなく、大人の鑑賞に耐えうる出来になったのは映画TFシリーズに入ってからではないでしょうか。
そして一周回り、スタジオシリーズでは必要な機能を抽出した、シンプルかつ時代に合ったトランスフォーマートイとして私たちの前に並んでいます。
「スタジオシリーズで遊ばないという答えは、ない」
シャドウレイダーは造形・可動両面で優秀であり、ビークルモード時も外装がほぼ塗装された状態であるという恵まれたTFトイです。
変形も難しくなく、映画特有のメカニカルな姿を存分に楽しむことができる一品です。
彼と一緒にもう一回ロストエイジを鑑賞しましょう。
以上「トランスフォーマー スタジオシリーズ シャドウレイダー レビュー と 映画TFトイの変化」でした。
え? 正直ロストエイジは微妙? まぁそう言ってくれるな……