皆さんお待ちかねのスーパーショックガンダムがようやく登場です。
マトモかつ妥当なライナップに反し、ただ勢いに任せた合体など、色々な感情が同居するレビューです。
……まずカテゴライズが難しいですねコレは。
「この感じ……HGUCか!?」
パッケージの時点で「ガンプラ」である事を主張していますね。
以下ランナーの一覧です。
「ショックガンダム」
「SGガンダム」
「SGシャア専用ザク」
「SGニューガンダム」
「SGサザビー」
「小さいので一体ごとの組み立ては簡単……何だこの武器(伏線)」
一体一体の組み立てはすぐに終わるのですが、五体を一気に作ろうとするとHGのガンプラ程度には時間がかかります。
「このきっちりカッチリとした造形に驚け」
食玩だからといって手を抜いている等という事はありません。
サイズとしては三国伝シリーズよりも小さめという感じですが、全体の完成度は勝るとも劣りません。
「ザクの額など、オリジナルのディティールが追加されている部分もある」
素材はABSで、ポリキャップなどは使用していません。
組み立てている感覚は、そのままミニプラと似たような感じです。
「νガンダムは異次元の出来栄えだぞ!? Hi-ν以上にファンネルあるし!」
色分けもかなり頑張っており、シールと合わせれば十分と言えますね。
にしてもνガンダムの顔すごい良い出来だ……一体どうしたんだ。
「可動もこの体型ならば必要十分だろう」
可動部は基本的にボールジョイント、腰の接続のみ軸です。
表情付けは、古式ゆかしく両腕と首によって行うと考えてもらえば問題ありません。
「かなしいけどこの武器、食玩なのよね」
ガム一個つけときゃどんなものでも食玩なんだ、という暴論を体現する例の青いガムを模したハンマー。
そう、スーパーショックガンダムの各機体には「お菓子」を模した武装が各一個ついています。
「個人的な推しお菓子武装は……サザビーの飴玉ファンネル?ですかね」
何だかどっかで見た事あるお菓子武器たち……
サーベルはポッキーみたいな感じなんですが、すみません写真だと分かりにくいですね。
「今こそ合体の時!」
「スーパーショック・フォーメーション!」
「完成! スーパーショックガンダム!」
いやほら、合体の時って何か言いたくなりません?
こちとらビルドダイバーズのOP2のサビの辺りに登場して合体するスーパーショックガンダムに昂っているんですよ……!
「めっちゃ余ったな……ん? νとサザビーの頭まで余剰なのかよ!」
お菓子武装と、誰か二機の頭は余りパーツになってしまいます。
ショックガンダム以外は共通機構なので、νガンダムを腕に変形させることもでき、その為に目を隠すサングラスみたいなパーツも付属しています。
「ダブルオーダイバーと。食玩とお台場、どっちもダジャレネーム」
さて、勇気を出してここに書き残さねばなるまい……
この合体後のスーパーショックガンダム、難儀なシロモノです。
「もう何がどうなってるのか組み立てても分からない合体武器」
デザイン自体は古き良き謎合体を想起させ、一部の層には「コレコレ!」という感じですが、問題は安定性です。
前述の通り、各機体は全ての可動部をボールジョイントで賄っています。
悪手と言えるのは、そのボールジョイントを合体にまで使った事です。
「実際には合体させて立たせるだけでも一苦労」
普段からガンプラを作っている人には大きな問題にはなりませんが、このスーパーショックガンダムは明らかに子供たちに向けたガンプラです。
そのメインターゲットがようやく五体揃えて合体させた時、各部がポロポロ外れては良い思い出とはなり得ません。
「明らかにオマケ連動と言えるコッチの方が遊びやすい」
そんなもの工作や工夫でどうにかしろ、と私としても思いますが、それはあくまで大人の話。
スーパーショックガンダムで一番重要だったのは、子供が遊んで快適かどうかです。
多少の可動を犠牲にしても、ガッチリ合体するべきだったと思います。
「せっかくなのでアクション(そこそこ遊んでる)」
なぜこうした微妙なポイントに不満を感じてしまうかと言えば、スーパーショックガンダムがアニメに登場しているからです。
だってSDガンダムがサブキャラ級だとしても、アニメで動いて食玩名義でガンプラまで出ているんですよ?
この押している状況で、後の世代に無意味な禍根を残すのは忍びない……
「とくに足が外れやすい、合体時に持ち上げる時は注意してほしい」
しかし合体状態に問題はあれど、自壊してしまう程ではなし。
できるだけ各部のボールジョイントを深く押し込み、自由になりにくい姿勢を正すため、「ショックガンダム」の足首を調整してみて下さい。
立ち姿くらいは決まるようになります。
「まぁもっとも、五体合体というのが難しいのは間違いない」
SDガンダムでは各キットで武装などの連動はあれど、合体自体は珍しいもの。
あの蚩尤ガンダムでも、実際には大型の機体に、両腕として別の機体がくっついている状態でした。
両手足を比較的小型なショックガンダム一体で背負うのは元々大変と言えます。
「合体はキライじゃないけど、こっちの方が落ち着く」
合体と連動という特徴を備えて、お菓子売り場という戦場に降り立ったスーパーショックガンダム。
全てが満足いくガンプラとは言えませんが、一体ごとのまとまりは素晴らしく、造形もより進歩したものになっています。
コレをスルー出来るSDファンは少ないと思いますが、本当に手に取ってほしいのは次の世代を担うファン達です。
見た目の気に入った機体をとりあえず一個作ってみて、ガンプラがどういうモノなのかを知ってもらえればと思います。
以上「ミニプラ スーパーショックガンダム レビュー と 新たなるSDガンダム活躍の場」でした。
スーパーショックガンダムを含め、ビルドダイバーズの網羅的なキット内容からは目が離せませんね