Vガンダムより、V2アサルトバスターガンダムが登場。
小型MSでありながら重装甲・重武装で満足感の高いプラモデルになりました。
新素材を駆使し、ようやくHGでのキット化にこぎつけましたね……
「小型だけあっていつもよりパーツが細かい」
「ぱっと見て、どれが何のパーツなのか……?」
「小型キット実現の立役者、それがこのKPSランナー」
「イエローとゴールドはきっちりと分けてくる力の入れよう」
「塗装は一切せず、シールを使ってみた」
完成。
V2アサルト及びV2バスターの二つの形態も再現できる、いわゆるコンパーチブルキットです。
以前にV2単体でも発売されており、そちらに付属していたビームサーベルの刃部分やビームシールドは付属していません。
オマケでV2コアファイターが付属しています、思い出したようにたまに付いてきますよね、コアファイター。
「V2アサルトバスターこそ、宇宙世紀最強の機体だ!」
現在の所、テレビシリーズで宇宙世紀の最後方に位置するのがVガンダムです。
ガンダムの終着点である∀ガンダムやGのレコンギスタは、まぁ色々と反則ぎみな設定なので除外します。
圧倒的な火砲と、追加装甲による防御力、光の翼の戦術的応用性、パイロットであるウッソの技量……
ガンダム最強機体といった話題では上位に大体挙がるのも頷けます。
「でもよく考えると、一番重要なコクピットには増加装甲ないよね」
しかしアサルトバスター状態での活躍はあまりしていません。
Vガンダム全51話中、登場が48話です。
登場してすぐさまメガビームキャノン(肩のやつ)を破壊され、そのあと強化装甲も被弾によって脱ぎ捨てています。
急いで作ったので性能の全てを発揮できなかったという描写もありました。
「ビームライフル。劇中じゃ基本こちらだったような」
さして活躍がある訳でもないのに、ファンに語り継がれる最強の機体である理由。
それは、どこからどう見ても「強い」デザインにあるでしょう。
元のV2に比べ、装甲から武器から全てが強化され、また追加パーツに配されたゴールドが如実に強さを主張します。
勇者シリーズで最終回になぜか金色になると強くなるのと、仕組みとしては一緒でしょうか。
「これだけゴテゴテした最終決戦仕様でも、プラモとしてはコンパクト」
このガンプラの嬉しい所は、最終決戦仕様なのに場所をとらない所です。
確かに大仰な装備なのですが元々が小型なので部屋の空間を侵食しません。
これがエクシアだったらGNアームズが机に鎮座する羽目になります。
どのような家庭環境でも最強のモビルスーツはあなたの手元に置けるサイズです。
「ガンダムよ、天に昇れ」
Vガンダムのストーリーは極めて陰鬱ですが、その中にあってV2アサルトバスターは派手で強力なアイコンとして作用し、目に焼き付きます。
この暗い物語を大団円に導くために最後に出撃するV2アサルトバスターは、視聴者にしても希望そのものだったと言えます。
「ところでバンダイ、何で光の翼エフェクトパーツを付けない?」
ロボット物演出三大発明第一位(個人的なものです)である「光の翼」。
古いキットでは当然のように付属していたのですが、HGUCシリーズでは素のV2ガンダムを含めて一般販売キットには付属していません。
要塞を極大の光の翼の羽ばたきで粉砕するシーンは忘れられません。
(追記)光の翼はプレミアムバンダイで発売されたそうな。
既に入手困難なのは残念なところです。
「ガンダム!(エンジェルハイロゥ内にて)」
F91などもそうですが、こういった小型機体を破綻のないプロポーションで作るにはKPS素材が必要でした。
以前に採用されていたABSよりも塗装しやすく、摩耗にも強い、関節部に適したプラスチック素材です。
鉄血のオルフェンズの内部フレームも、大体はKPSでしたね。
「関節がプラスチック同士だと、摩耗してプラプラになる……誰にでも経験があるはず」
2013~2014年にわりとまとめて発売された小型モビルスーツの主役機たち。
その頃よりも技術も進歩したので、これからは脇役や敵機体もガンプラにしてほしいですね。
「セカンドVを待っている人は、結構いると思う」
すみません、実は脇役とかよりセカンドVが欲しいです……
小説におけるV2ガンダムなのですが、抑えの効いたデザインと設定で地味に人気の機体です。
ともあれ複雑な配色のV2アサルトバスターがキット化されているという事実は喜ばしいもの。
こちらが雪の中で朽ち果てる前に、セカンドVとかが出ることを祈りましょう。
以上「HGUC V2アサルトバスターガンダム レビュー と 最強の機体を支える技術力」でした。