創動シリーズも順調に数を増やしていますね。
普通に販売されていながら、しかしハイエイドなものと言っても過言ではなくなっているライダーフィギュア食玩。
その中から、クローズマグマをレビューします。
「右と左はそれぞれ別セット」
べりッと箱を開けると、それぞれ素体とアーマーが封入されています。
シールの数はキャラクターによって落差があります。
クローズマグマは少ない方ですね。
「クローズマグマはギミックなども無いので、ごくシンプルな構成」
複眼や太もも、肩アーマー、翼といった部分をシールで補います。
サイズは11 cmなのでHGのガンプラより一回り以上小さいですね。
横にある黒い謎オブジェはアーマー用のハンガーであり、アクションポーズ用のスタンドでもあります。
「アップの写真にも耐えうる造形」
仮面ライダーのフィギュア食玩は古くから存在し、完成度というよりは劇中のギミックを再現した児童玩具的なものでした。
「各部のスリットは安全対策」
その流れが明らかに変わったのは、仮面ライダーエグゼイド放送時に展開された「装動」シリーズから。
「ベースにも軸があるが、しっかり収めようとするとカッコよくならない……」
それまでは一箱に一つのライダーが入っていましたが、素体とアーマー部分に分けてサイズアップ。
造形も骨格を意識したものとなり、全体的な完成度が突如として急上昇しました。
「今の俺は負ける気がしねぇ!」
その反動か、一箱400円くらいになってしまったので、以前から考えると一体のライダーにつき2倍以上値上がりしていますね。
食玩というジャンルの盛り上がりを感じる話ではありますが。
「各部の可動範囲は……実はそこまで広くない」
基本的な部分は可動しますが、手首が非可動だったり、思ったほど顔が上を向けなかったりと、少々の窮屈さを感じます。
それもそのはず、元々が「素立ち」の状態でカッコよくなるように造形している為。
「微妙なデザインのスタンドだが、アクション時には良い働きを見せる」
食玩でありながら、各部の塗装はとてもこだわっています。
一昔前であれば、全部シールでもおかしくないのですが、シリーズ全体を通して可能な限り塗装面積を広くしています。
そして塗装個所は正面に集中させ、コストカットも図っています。
確かに後ろ向きに飾ることはそうありませんしね。
「ボルケニックナックル!」
そんな訳で食玩というジャンルのクオリティをミニプラとともに超えつつある(越えてる?)同シリーズですが、一方でこうなったのは昨今の業界の事情もあると思えます。
高年齢層を取り込んでいたフィギュアというジャンルが同じことを続けられなくなり、メーカーは単価の安かった食玩で新たなるモデルを模索している……
食玩はもはや、子供だけではなく大人をもメインターゲットにしています。
「ある意味食玩だから可能な、スタンドの上に立っての飛翔」
例えばこのクローズマグマであれば、この形で完成させるのに約800円です。
子供の財力を考えれば、安いとは言えないと考えられます。
しかし現実にはこれは第9弾。
それだけ多くの人が、このシリーズを手にしているという事でしょう。
「飛翔からの、ボルケニックアタック!」
個人的な事ですが、私は今回のシリーズを全て集めている訳ではありません。
それでも大人から見れば安価に、完成度の高い仮面ライダーの立体物が手に入るのは大変ありがたいと思っています。
また、毎年このシリーズが続けば安価な人型素体が常に入手できるという事でもあり、一から造形をしている人にも貴重なシリーズと言えるでしょう。
「装動は全て集めたんだが、色々あったんだよ……」
今回しばらくぶりに創動を触りましたが相変わらずのクオリティです。
このクローズマグマは他との連動もなく、単体で完結しているので、お試しで遊んでみるには大変オススメです。
気に入ったら完走を目指すのもアリではないでしょうか。
以上「創動 仮面ライダービルド BUILD9 仮面ライダークローズマグマ レビュー と 食玩ライダーの進化に思うこと」でした。
……え? お前のシリーズ完走はどうなんだって?
色々あったんですって……!