たまごひこーきシリーズより、F-2をレビューします。
たまには気分を変えてこうしたポップなプラモデルもいいかもしれませんね。
軽くて小さめの箱をパカッと開けてみましょう。
「!?」
「内容物全景」
ポップどころか今の目で見れば大変オトコらしいプラモデルです。
一色形成に水転写デカール……目的が形となって目の前に全て表れています。
「一瞬で形は完成するが、それで完成と言うべきなのか」
たまごひこーきシリーズは名前を微妙に変えながら脈々と続く由緒あるプラモデルです。
かつてはボックスアートに女の子は写っていませんでしたが、時代の流れに対応したということでしょう。
「言い忘れていましたが、要接着剤です」
簡易なプラモデルではありますが、パーツの合いは良く、古さを感じさせません(このキットは30年以上前の金型を使用していると思われます)。
単色なのはさすがに見劣りしますが初心者や子供の入門用キット扱いだったらしく、「塗装してください」という意思の表れでしょう。
かつてプラモデルは塗装するのがむしろ普通だったという、ガンプラの予期せぬ弊害とでも言いましょうか。
「当のガンプラとサイズ比較、丁度いいサイズ感」
たまごひこーきシリーズは、最近ではイラストの女の子の方に人気があるらしく、レジン製のフィギュアを付属したキットも登場しています。
また、実機だけではなくアニメに登場した飛行機モデルもラインナップされています。
「ホントに卵に羽が付いているみたいな、うまいデフォルメ」
そうした人気のシリーズですが、作っている人も買っている人も見た事がない……
今の子供が買うにはジャンルも仕様も適切とは言えませんし、大体接着剤が必要なプラモデルは敬遠されがちでしょう。
断絶期間があるとはいえ、今も続いているのが失礼ながら「謎」です。
「最初の発売が1978年! バリとか全然ありませんけど」
パッケージイラストのたまごガールズが牽引しているのか、実は皆隠れて作っているのか……?
このツルっとしたフォルムに反して、謎は深まるばかり。
「このフォルムには子供受けを狙った意図を感じる」
ところで卵型、或いは円に近い形というのは子供が好きな形です。
安心感があるかららしく、低年齢層用のモノは大抵丸っぽい形をしています。
そう考えれば、恐らくたまごひこーきは子供たちにプラモデルに慣れ親しんでもらうために発売されていた意味合いが実際には強いのではないかと思います。
「コレが棚一杯に並んでいたら、それはそれで楽しい」
組み立て簡単で、サイズ感も丁度良い。
古さを全く感じませんが、やはり塗装のハードルは低くない……
少々時代との歯車のズレを感じますが、これは過去のプラモデルの威容を今も変わらず携えているキットシリーズなのです。
お店の棚の片隅に、彼らがいるかどうか。
思い出したらチラッと見てみましょう。
以上「たまごひこーき 航空自衛隊 F-2 レビュー と たまご飛行機の謎」でした。