再始動したフィギュアライズシリーズにULTRAMANが参戦。
デザイン同様、キット内容も現代風となった新型ウルトラマンアーマーをレビューしていきます。
「シルバーはエクストラフィニッシュで再現」
「赤はグロス成型色」
「グレーはKPS製でマットな仕上がり」
「エフェクトパーツは当然クリアで再現」
「シールと期待の新型LEDユニット」
「初回版にはパッケージイラストの大型ポスターが付属」
「完成、エクストラフィニッシュのお陰で重量感ある雰囲気に」
組み立ては簡単なのですがシールを貼るのに少々時間を使うので1時間半ほどでの完成となりました。
何よりも大切な注意点として「LR41」のボタン電池は「二個」必要となります。
キットと合わせて入手しておきましょう。
「背後から。こちらも重々しい見た目に」
今回は普通にシールを貼って完成させました。
頭頂部の角・耳・手首・足首あたりの赤いラインや、脇腹のグレーなどがシールです。
大体の部分は色分け出来ている感じですね。
「付属品その1」
腕の変形が多いのと、新規に設定された武装等々。
赤いヤツは発光ギミック用のボタン押し、みたいなパーツです。
「付属品その2」
最近はスタンド付属のキットが増えている気がします。
コレはフィギュアライズ用のスタンドで、大型でもアームが負けないように半固定式構造になっています。
ガッチリ固定出来て心強いのですが……ちょっとこう、自由度が足りないのでレビューには登場しません、あしからず。
「比較コーナーその1。ガンプラ先輩と」
こうして見るとデカいですね。
ガンプラで言うとマスターグレード級のサイズ感です。
「比較コーナーその2。ウルトラアクト先輩と」
2015年発売のウルトラアクト版のULTRAMANと比べると、ずいぶん……鍛え直したな……
と言うのは言い過ぎですが、フィギュアライズ版はお腹に発光ユニットが入っているので、それに合わせてマッシブな体形になっています。
後発だけあって見直しが進んでいるのか、実際に人間がウルトラマンアーマーを装着しているかのような自然なバランスです。
「とりあえず今だけは――俺はウルトラマンだ!」
可動は少々窮屈、というのがいじってみた印象でしょうか。
ネックとなっているのがやはり発光ユニットを搭載したが故の胸部の空間的リソース不足。
要するに胴体部分に関しては発光ギミックに力を入れ過ぎて可動まで手が回っていない状況です。
「メイン武装であるスペシウムブレード」
また、腰は一応ボールジョイントなのですが、デザイン上ほぼ可動しません。
胸から腰にかけての可動が死んでいる影響で「屈む」ようなポージングはきわめて不得意です。
更に付け加えるなら、足首の可動範囲も狭く、接地性もあまり高くありません。
「八つ裂き光輪……いや、今回はスペシウムスラッシュだそうで」
ところが実際に手に持って動かしてみると、そこまで可動に不満を感じない……?
一部が窮屈な一方で、肩や首、股関節などは広く可動するため結構問題にならないのです。
「新設定の武装、マルス133改」
股関節は引き出し機構を備えているので、普通に立膝も可能です。
肩も引き出せる等、胴体の可動の問題は他の部分でカバーする設計思想です。
「当たれエエエエ!」
各種ギミックは差し替えでこそありますが、ストレスなく取り換えられます。
デザイン上の問題もありますが、あまり差し替えが大変だと億劫になってギミックで遊ばなくなってしまう事はままあるので、地味に嬉しいポイントです。
「中には人じゃなくてLEDユニットが入っている」
背中の装甲をパカッと外すと発光ユニットが露出します。
真ん中あたりにあるボタンを例の赤いパーツで押すと……
「発光ギミック発動!」
目とスペシウムコア(胸)の発光が始まります。
一回押すと「青」、二回押すとリミッター解除の「赤」となっており、劇中でのスペシウムコアの移り変わりを再現しています。
尚、ULTRAMANでは青ならエネルギーが続く限り普通に行動でき、リミッターを解除して赤になると3分しか持たなくなります。
……ところで胸のそれはカラータイマーって名前では?
「特に関心したのは新型LEDユニットの仕組み」
とても地味な点なのですが、このLEDユニットは3分間放っておくと勝手に消えます。
勿論自分で消すことも出来るのですが、これがとても「楽」だと思いました。
発光させて棚に置いておいて、勝手に消えてくれる。
単純なことですが、ギミックを楽しませながら楽をさせる仕組みに感動を覚えました。
「やはりギミックは楽しいことが重要」
3分後に消えるというのも、ウルトラマンを意識しているかのようでクスリとできます。
背中の装甲の取り外しも簡単で、別シリーズですが同じく胸部にLEDユニットを搭載していたHGジプシー・アヴェンジャーよりもウリとなっている発光ギミックを楽しみやすくなっています。
「ULTRAMAN一口メモ」
「ULTRAMAN」は初代ウルトラマン後から分岐したパラレルワールド。
地球を含めたあらゆる星々が水面下で同盟を結び、地球が異星人に侵略されることも過去の話となっていた。
しかし目的不明の中で暗躍する「始まりの敵ベムラー」や、同盟に反して地球へ移住している怪獣達等、実際には戦いは終わっていなかった。
これまで地球を守っていた「最初のウルトラマンだった男」、その息子は新たなウルトラマンとなり、抑止力としてこれらの事件に相対していく事になる……
「それを踏まえた上での、新型武器マルス133改一口メモ」
地球の抑止力、ウルトラマンアーマーはスペシウムというエネルギーを原動力としている。
アーマー内のスペシウムがゼロになれば基本的に戦闘の続行は出来ない。
そこで継戦能力を高める目的で作られた外部兵装が、マルス133改なのである!
武器一つの説明にここまで行数を使うとは……
「――だから 覚悟しろ!」
さて「ULTRAMAN」は漫画作品であり、あの「鉄のラインバレル」の作者(チーム)が手掛けています。
ULTRAMANはロボットというよりもパワードスーツですが、圧倒的な画力で描かれる迫力の戦闘シーンは相変わらず凄まじいものです。
「漫画としてはラインバレルの経験を昇華した内容が魅力」
バトル漫画ではバトルシーンが華ですが、実際の所戦闘中は物語が進行しません。
戦闘が多くなればなるほど、物語が進みにくくなるというジレンマがあったりします。
ラインバレルでもその傾向はあり、物語の展開はスローなものでした。
ULTRAMANではその点に大幅にテコ入れがなされています。
「繰り返しになるが、ケレン味の効いたアクションシーンが魅力なのは変わらない」
ULTRAMANでは、主人公たちの戦闘を実況する側(その言い方で良いのかは微妙ですが)にもストーリー進行を任せています。
戦闘にリンクする形で重要な情報を提示しながら、少年漫画らしい主人公のセリフで〆ることでエピソードをまとめていく形式は盛り上がり、戦闘による中だるみを防いでいます。
「まとめると、アクション映画に近いか」
緩急を付けた状況の変化と、要点だけで進む日常描写、そしてあくまで見せたいのは戦闘、とやりたいことがハッキリとした漫画なので、ダラダラとした漫画に飽きている方はぜひ。
「右手首の制御ユニットを左手首のコネクタに……ってもしかしてコレって――」
往年のウルトラマンファンに嬉しいのは、こうした原作再現。
スペシウム光線は有名な技なので、詳しくなくてもウルトラマンアーマーでメカニカルに再現されると盛り上がれます。
「アンタを全力で倒すっていう合図だッ」
最後のギミックを解放(急にプラモデルの話)!
ボタンを二回押すだけなので誰でもリミッターを解除して戦闘能力を大幅に引き上げることができます。
「リミッター解除もストレスはゼロ」
ボタン操作の為には背中の装甲を外すだけなので本当に楽です。
発光ギミックは手順が大変というのが常なので、感動的な楽さです(二回目)。
「これで」
「終わりだッ!!」
フィギュアライズ版のULTRAMANは割り切った構造と、楽しいギミックを「楽」に存分に楽しめる一作でした。
設計としてはプラモデルというよりもアクションフィギュアに近く、その点は好みが分かれる部分かもしれませんが、私としてはとてもオススメできる内容です。
原作のファンもご新規さんも一緒に発光ギミックで遊びましょう。
以上「Figure-rise Standard ULTRAMAN[B TYPE] レビュー と 「楽」なプラモデルの感動について」でした。
「2じゃない、セブンだ」もスタンバイ!