見て下さい、このステキな外箱を!
漫画版の1カットをイメージしたようにも、流行のフラットデザインを取り入れたようにも見えますね。
そんなワケでスーパーミニプラよりゲッターロボVol.1をレビューします。
「中身。普通に三箱入っている」
イラスト感のあるパッケージですが、恐らくガオガイガー同様ミニプラ自体を元に処理をかけたものと思われます。
「裏面。端的にキット内容を説明」
「ランナーはかなりコンパクト」
「色数も必要最低限」
「色分けは大丈夫なのか心配になるが……」
「シールと彩色済みパーツがあるので手抜かりなし」
「完成。発進、ゲッターロボ」
「背後から。今見ても特徴的な体形である」
細かいパーツが多いのですがミニプラ特有の効果的な設計で、一体30分ほどで完成します。
一部塗装済みパーツもあり、色分けはほぼ完全再現と言えますね。
※ゲッター2は漫画版リスペクトで左腕ドリルの状態で組み立てました。
「標準的なHGガンプラと……あとマジンガーがあればスパロボ御三家」
HGのガンプラと比べてもかなり小さいですね。
とは言え、色分け・可動共に見劣りはありません。
なお設定上ではゲッターは38mあり、ガンダムの二倍以上というトンデモサイズ、41mのサイコガンダムに肉薄である。
「立膝とか余裕。大きくかがむことも可能」
ミニプラの最新技術を駆使することで、この動かなそうなデザインのゲッターロボ達がアニメのようにグネグネ動きます。
では一体一体見ていきましょう。
「ゲッター1の箱には平手とゲッターウイング」
「ゲッター2には飛行用パーツとエフェクトベース、そしてゲッター1用の武装が」
「ゲッター3には展開時の腕パーツ(大雪山おろし再現用)が付属」
あまりバラで入手するという方はいないかもしれませんが、ゲッター1の武装は比較的ランナーに余裕のあるゲッター2に付属している状態です。
「ゲッタートマホークで叩きのめしてやる!」
今回のスーパーミニプラゲッターロボは「真(チェンジ!!)ゲッターロボ」名義なのですが、個人的に印象深いのは漫画版。
古い漫画ですが、全体的にサツバツとした描写や、狂気溢れるキャラクター達が登場し、今なお色あせません。
「ゲッター2は地上ではマッハ以上の速さで動けるんだ、覚えておけ」
「目だ、耳だ、鼻!」でおなじみゲッター2のメインパイロット、神隼人はサツバツとした漫画版ゲッターの中でも鮮烈な印象を与えます。
ハチュウ人類との戦いにおいて弱い人間は切り捨て、弱い部分も刈り取らねばならないと妥協のない姿勢を見せ続けます。
「ふふ……ゲッター3登場!(原文ママ)」
しかしゲッター3、愛嬌のある顔ですね。
前の二機が異様とも言えますが、一番普通のロボットっぽい顔つきです。
その微妙なスタイリングから初代ゲッターロボの三機の中では常に人気ランキング三位でしょうが、必殺の「大雪山おろし」はゲームなどでお世話になった方も多いのではなでしょうか。
またパイロットが悲劇的な結末を迎えることもあり、印象に残らないという形態ではありませんね。
「オープンゲット! って漫画版では中々言ってくれない」
真ゲッターロボではこの初代ゲッターロボが量産されているようですが、アニメや漫画版ではそもそも一機しかいないので三体が並び立つのは出来ませんが……
ここからは各種ギミックや武装を見ていきましょう。
「ゲッターウイング。ゲッターと言えばコレだろう」
ロボ+マントは現代でもポピュラーですが、最初にロボにマントを装備させたのはゲッターなのでは?
初代から印象的に使われるゲッターウイングですが、真ゲッターでは更に一段階押し上げる、禍々しい描写が印象的です。
「飛行用ロケット。多機能なのがゲッター2のアイデンティティ」
地上戦用なのに飛行も出来るゲッター2はドリルで地下だって移動できます。
柔軟な戦い方が可能で、三形態の中でも重要な位置にいますね。
漫画版は困ったら大体ゲッター2が解決を試みています。
「スタンドも兼ねるエフェクトパーツ」
接地は良好で、何もしなくてもあまり転んだりはしないのですが何故かエフェクトベースが付属しています。
それよりも心配なのは細身な為、関節部を中心に破損しないかです。
特に腕関節などは壊れやすそうなのでアクションの際はご注意下さい。
「腕展開! グワー!(効果音)」
大雪山おろし用と銘打っていますが、別に必殺技専用という訳ではありません。
腕の伸縮はゲッター3のほぼメイン武装、というだけの話ですね。
ゲッター3は水中活動に適した形態で……まぁ地形:海に配置して大雪山おろしを皆が撃ちました。
この形態の是非については言いたいことが色々あるが、まぁ日が暮れて更に次の夜が来てしまうので今度にしましょう。
「ゲッターマシンガン。うるせぇ! それはてめぇのやるこった!」
ゲッターマシンガンは真ゲッターに登場する装備ですね。
真ゲッターに登場するゲッターロボと初代とでは少々バランスに違いがあり、真ゲッター版の方が太めな印象です。
ですがアクションはより荒々しく、派手なものになっており、体形とのギャップが印象的です。
「ロボットアームは可動する」
ところで分かりにくい点として、ゲッターシリーズがどういう構成になっているのかという部分があると言えます。
スパロボにも様々な名義かつ設定をミックスしながら登場してくるので、ややこしいですよね。
「ゲッター3の通常腕は結構深く曲げることができる」
このミニプラは「 真(チェンジ!!)ゲッターロボ 」名義です。
漫画版は普通にストーリーが続いているのですが、アニメ版は少々違います。
アニメ版の「真ゲッターロボ世界最後の日」は「初代」と二作目「G」の設定を組み合わせ、ある種リメイクしたものと言えます。
今までのアニメ版というより、漫画版に近いキャラクター造形でハードな物語が展開されます。
「主人公機なのにメインの格闘武器が斧というのが今見ると新鮮」
何にせよゲッターロボシリーズの特異な点はそのスケールです。
あのグレンラガン以上の規模となるゲッターが登場し、それが90年代の作品である事を考えれば、いかに進んだ思想で物語が設計されていたのかが垣間見えます。
「行くぜ! 敵の本陣に殴り込みだ!(地中から)」
ガンダムがリアルロボット路線を確固たるものとしているのと同様に、ゲッターロボとマジンガーシリーズはスーパーロボットの可能性を模索し続けています。
異界との戦いや、並行世界といった設定が、ゲッターやマジンガーをガンダムとは別路線で魅力的なものにしています。
「書き忘れていたが、このゲッター3のキャタピラは自在に動く」
「もらった! 大雪山おろし!」
「久しぶりだなぁ! ジジィ!」
「熱くなれ 夢見た明日を」
スーパーミニプラというかゲッターの話ばかりしていますが、画像を見ればこの破綻なくまとまった立体物としてのバランスの良さはお分かり頂けると思います。
次のラインナップも真ゲッター名義で予定されていますが、やはり初代に思い入れがあるという方は多いはず。
サクッと組みあがるので気負わず栄光の初代ゲッターロボ達を作り、次なる主役の到来を待ちましょう。
以上「スーパーミニプラ 真(チェンジ!!)ゲッターロボ Vol.1 レビュー と ゲッターロボの歪な記憶」でした。
次回も順当なラインナップ……ミニプラそのものは何が飛び出すか油断できないが。