レイドバックモデリング

小難しいことはせず、ゆるく模型を作ります

プニプニとサラサラ あるいは模型部屋の少年と少女における表面張力と毛細管現象 感想 レビュー

スポンサーリンク

f:id:simpL:20180910194753p:plain

 

 近年でも珍しいプラモ制作を題材にした漫画をレビューしてみます。

 

……甘く見ていると奇襲を受けますよ?

 

 

 

f:id:simpL:20180910195112p:plain

 

 

 取り敢えずタイトルが長いので以下「プニプニとサラサラ」としますね。

 

さて、プニプニとサラサラは物語としてはよくある少年と少女が出会う、というもの。

 

無趣味少年がプラモ好き少女たちと交流していく姿が描かれています。

 

よくある感じですが、こういった漫画って模型よりも物語というか、あくまで題材として模型を使っている場合が多いような気がします。

 

近年は一般的な趣味をキャラクターにやらせてみる、という漫画も多くなっていますしね。

 

ではこのプニプニとサラサラは何か違うのか?

f:id:simpL:20180910195544p:plain

 

 ……ニッパーの置き方!? 

 

私いつも適当に放り投げてるぞ!?

 

実はフォーマルなセッティングが!?

 

いかん、ちょっと落ち着きましょうか……

 

この時点で、模型をダシにしたキャラクター漫画なだけではないと分かると思います。

 

漫画を描いている側の人間が模型を作ったことがなければ「ニッパーの置き方」という発想は出てきません。

f:id:simpL:20180910200033p:plain

 次の話では早速ヤスリがけのお話です。

 

模型をやっていればその内手に取る事になるヤスリ。

 

だが待ってほしい、ヤスリの正しいかけ方って、誰が教えてくれる?

 

模型の教本でも「ヤスリでキレイにしよう!」とは書かれていても「ヤスリは! こう使う!」という感じには教えてくれません。

 

結果として個人ごとに使いやすい形で試行錯誤する事になるのですが、この漫画では一つの最適解を教えてくれています。

f:id:simpL:20180910200525p:plain

 今となっては当たり前の「流し込み接着剤」と「普通の接着剤」。

 

コレも適当に流すのではなく、中身が原料的にどう違うのかという話題に踏み込んでいきます。

 

サラサラ接着剤の方が早く乾く、それは中身がこうなっているからだと、この漫画は単なるキャラクター漫画ではないと主張するかのようです。

f:id:simpL:20180910200918p:plain

 この巻では本格的に触りませんが、もちろん塗料の話も。

 

「主なものを紹介する」の中にファレホ(海外水性塗料)のボトルがあるのですが……私漫画でファレホの塗料を初めて見ました。

 

あとハンブロール(海外エナメル塗料、レア品)まであったぞ……!

 

それはもう半分以上踏み込んだ人用の装備では……

 

f:id:simpL:20180910201304p:plain

 これ程深い知識があるにも関わらず「模型のやり方は人それぞれ」という涼しげなスタンスも珍しいところでしょうか。

 

 

最近としては主流派ではないスケールモデルを題材とはしていますが、キャラクターモデルでも幅広く使える考え方を取り上げた一冊に仕上がっており、下手な模型の教本よりも必要な情報をまとめているとさえ言えます。

 

これから模型を作る人に必要なのは、パテによる造形やエアブラシ塗装の方法ではなく、ニッパーとヤスリと接着剤の使い方です。

 

漫画の形だからこそ、分かりやすく記憶にも残りやすい。

 

初めて模型を作るなら、ゴツい教本は横に置いておいて、この漫画をサラサラと、あるいはプニプニと読んでから取り掛かってみましょう。

 

 

以上「プニプニとサラサラ あるいは模型部屋の少年と少女における表面張力と毛細管現象 感想 レビュー」でした。

 

より専門的な内容でしたら、このゴツい本はオススメです。