クロスシルエットシリーズ第一弾として白羽の矢が立ったまさかの機体、クロスボーンガンダムX1。
大抜擢もいいところですが、珍しいという部分に惑わされずにレビューしてみたいと思います。
「ランナーは小さめ、箱も小さめなので当然と言えば当然」
「クロスシルエットがもっと大々的に宣伝すべきな色分けの部分」
「BBフレームが付属。クロスシルエットフレームは別売なのであしからず」
「元々機体の配色がえらく複雑なので、これくらいのシールは仕方のないところ」
「BBフレームに組み付けた完成状態。武装はクロスボーンお馴染みのコレ」
組み立ては極めてスムーズで、20分もあれば完成します。
クロスシルエットシリーズは骨格の搭載に目が行きがちですが、組み立てやすさ、細かい色分けといった、基本となる部分の完成度が高いです。
特に頭部の色分けはSDガンダム史上で見ても、かなり考えられている部分です。
「当然近くにあったクロスシルエットガンダムと」
本体側のギミックは、カメラアイを瞳ありと無しで差し替えることができる定番のモノ。
そして、特徴とも言えるフェイスオープンも再現。
そちらは後で出てきます。
「背後。髑髏マークの後ろの骨をイメージした、この特徴的なスラスターは意外と細かく再現」
普通だったら1パーツとかで済まされてしまいそうなフレキシブルスラスターもきっちりと可動・造形を両立しています。
「ビームザンバーとバスターガン。徹底的に海賊をイメージをさせていく」
海賊的造形が魅力的な武装ですが、残念ながら白一色形成。
欲を言えばビームエフェクトはクリアパーツが良かった、というのは共通認識ではなかろうか……
造形そのものは良好で、塗装すれば十分な見た目になると思われます。
「武装合体、ザンバスター! 名前がスーパーロボットみたいでステキ」
ところでクロスボーンガンダムですが、最近はゲームなどに我が物顔で現れたりしますよね。
ガンダムを知っている人には一般的な機体かもしれませんが、アニメ化まではこぎ着けていない以上、コイツがマイナー機体に分類されることは忘れてはなりません。
何が言いたいかと言うと、第一弾からよくもまぁマイナー機体をラインナップしてきたな、という事です。
同じく第一弾のナイチンゲールのせいでクロスボーンガンダムのプレミア感が薄れていますが、もっと喜んだっておかしくないんですよ!
「ブランドマーカー。何だコレって感じですが、設定と使い方がホントに複雑な武装である」
腕からパーツを取り外して、拳にも装備できるブランドマーカー。
ビームシールド及び近接武器、ないし大気圏突入装備(!?)です。
HGのクロスボーンガンダムのクリアエフェクトを各装備に使用できるようなので、持っている方はぜひ。
「フェイスオープン! パイロットが性能を引き出せなければ!」
差し替えなしでフェイスオープン状態に移行できます。
……瞳があるからですかね? 何て言うかこう、こんなんでしたっけ?
という点はさておき、差し替えなしなのが何より良いギミックですね。
「ここから先はクロスシルエットフレームに組み換え!」
繰り返しますが、クロスシルエットフレームは同梱されいません。
プロポーションは同時発売のガンダムに近く、股関節部分のスカスカした感じも同じようなもの。
そして圧倒的な可動範囲と、アグレッシブなポーズが映える点も同様です。
「やはり膝関節は、あると良い」
SDガンダムはわりと接近武器がメインみたいなところがあったのですが、これまで剣戟ポーズは得意ではありませんでした。
クロスシルエットフレームにより十分な可動範囲を得た今こそ、SDガンダムに格闘ポーズをとらせる時という事ですね。
「射撃は射撃で良い感じになる」
ここまでポーズが決まるようになってくると、もうBBフレームいらないんじゃないかな……
とか思ってしまいますが、あの体形にも独自の魅力があるものです。
それでも、もう少し可動してくれると嬉しかったのですが。
「SDなのにガンダムSEEDみたいなポーズでも余裕だ!」
クロスボーンは元々派手なデザインなので、アクションポーズが似合いますね。
簡単ですが合体武器も良い味をだしています。
単体のガンプラとして完成されていると思います。
「大抵のアクションポーズはストレス無くとらせる事ができる」
このクロスボーンガンダムX1の真の実力を発揮するためには、やはりクロスシルエットフレームが欲しいところ。
単体の完成度が高いのに、単体では完結出来ないのが、このキット唯一の弱点と言えます。
「フェイスオープン! こっちはそこまで違和感がない!」
地味な点ですが、シリーズ全体の問題としてBBフレームだと膝装甲が干渉して「S立ち」を阻害します。
この股関節周りの窮屈さが、BBフレームと造形バランスの問題点です。
クロスシルエットフレームを使えば可動は解決しますが、スカスカした印象を受けるようになってしまいます。
相対的に、Zガンダムなどの前垂れの部分が大きい機体は良いバランスに見えると言えますね。
「(可動や造形といった)真実に立ち向かうことだ!」
クロスシルエットシリーズ第一弾として、ナイチンゲールという衝撃のラインナップの影に紛れて登場したクロスボーンガンダムX1。
武装や本体、HGとの連動という様々な面でバランスの取れた優秀なガンプラと言えます。
既にクロスシルエットフレームを持っている方には特にオススメできる一作です。
ぜひガンダム以外にもクロスシルエットフレームを与えてあげて下さい……!
以上「SDガンダム クロスシルエット クロスボーンガンダムX1 レビュー と クロスシルエットの重箱の隅」でした。
黒いクロスシルエットフレームって、第一弾で欲しかったですよね?