ヘキサギアシリーズに第三勢力の新ガバナー、ゾアントロプス・レーヴェが登場。
流用かと思いきや新規で起こされたその内容は、ガバナーキットの進化を見せてくれます。
早速、謎の存在に迫ってみましょう。
「カーキとシルバーのシックなランナー」
「奇怪な形のランナー、何か理由があるのだろうか」
「特徴的な髪の毛も驚きの分割で再現」
「いつもより塗装済みパーツが多め、何だか嬉しい」
「シンプルだが、無駄のない内容」
関節などの設計自体には普通のガバナーキットと大きな変化はありません。
手首、武装の他にヘキサギアに乗せる際に腕を前に出すための小さめの胸部パーツを完備しています。
組み立てには40分もあれば十分でしょうか。
「では司令、前戦闘における仮称ゾアントロプスとの交戦報告を開始します」
両腕には受け軸があり、大きさの合う物なら武装させることができます。
何気にガバナーでは初の仕様ですね。
背中にはいつものヘキサグラム穴がありますが、バカ正直にはめ込むと、バックパックが入らなくなるので注意しましょう。
「ゾアントロプスは、敵エクスパンダータイプ及びデモリッションブルートと我が軍のレイブレードインパルス及び搭乗者の交戦中に割り込む形で現れました」
基礎的な設計は普段のガバナーと変わりませんが、各部の調整が更に進化しています。
関節が外れやすい印象が強いガバナーのキットですが、ゾアントロプスは簡単には外れないように調整されています。
また、各部の装甲もそもそも最低限度なので、ポロポロと外れるパーツそのものが少ないのです。
「武装は片手剣であるとか、手裏剣のようであったなど、判然としません」
武装、グラムカッターが付属しています。
バックパックを装着することで、背中にマウントさせることができます。
大型ガバナーですが武装のせいもあって、触っている感覚はエクスパンダーと普通サイズのガバナーの丁度中間といったところです。
「あぁ司令、お分かりとは思いますが、スタンドは付属していないようです」
ナタみたいな独特の形状ですね。
アクションポーズをとらせる上ではあまり問題ないのですがデザイン上、股関節が閉じにくいので忍者っぽいポーズは難しいです、似合いそうですが。
「どちらにとっても予想外の乱入でしたが、我が軍には不幸中の幸いでした……」
「あの時、レイブレードはほぼ大破の状態で、戦闘続行は不可能だったようです」
「敵エクスパンダータイプがどうなったかは報告にありませんが、この隙に再起動を終え、辛くも脱出に成功したのです」
これまでのガバナーは写真を撮っている間に何かしらのパーツが外れたりしたものですが、ゾアントロプスは一切何も外れませんでした。
せいぜい武器を持っている手首が外れたくらいですね。
遊ぶ際にストレスフリーであるというのは重要ですが、ついにガバナーキットもそこに到達したのです。
「もっとも、ゾアントロプスはこちらのガバナーにも攻撃したようですが……被害は軽微でした」
いつも感心するのですが、付属のアーカイブカードの内容がとても良いです。
二つの軍を壊滅に追い込んだゾアントロプス・レーヴェが「束の間の休息」をとる。
最強の存在も、しかし無敵ではないことを暗に示しているようです。
「レイブレードが激戦の中で人工知能に混乱をきたし、ここまでの映像データを撮っていました。誤作動ですが、貴重な資料となりました」
ガバナーのプラモデルとして高い完成度を持つゾアントロプス・レーヴェですが、一応接着剤はあった方が良いと思います。
肘の装甲や、髪の毛の部分は、接着してしまった方が安心できます。
「搭乗していたガバナー? 無事とのことです、昔から悪運だけは強いヤツです」
特別なギミックもなく、武器も比較的普通のもの、しかしガバナーにはそれで十分だとも言えます。
むしろ、ストレスなく動かせるという一点こそが、ガバナーに求められていました。
第三勢力ですが、ゾアントロプス・レーヴェは求められていた性能を引っ提げてやってきました。
「司令、報告を終了します。引き続き、ゾアントロプスに関する調査を行います」
ほとんど無敵、という極端な設定ですが、プラモデルとしては小サイズながら扱いやすく、組み立ても簡単です。
シリーズを一個進むごとに進化するヘキサギアにこれからも注目したくなる、良い内容のキットです。
とりあえずガバナーとしてヘキサギアに参戦するならば、このゾアントロプス・レーヴェは無条件にオススメできます。
前からシリーズを追っている方も、ぜひ組み立てて、この謎のガバナーを陣営に加えてください。
以上「ヘキサギア ゾアントロプス・レーヴェ レビュー と 進化する新規大型ガバナー」でした。
スケアクロウ……なんてイカすデザインなんだ(次に作ります)